社会保険労務士 山下事務所

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ワーク・ライフ・バランス(WLB)とは・・・①

『仕事と生活の調和』と訳されています。また、このライフを『命』と訳する人もいらっしゃいます。

一般的にイメージすることは、次世代育成法や育児・介護休業法を背景とした『女性のための育児支援』や、有給休暇の取得促進による『仕事はほどほどにして余暇を楽しむ』 といったようなことです。しかし、これはある意味正解で、ある意味誤解です。

求めるところはもっと高い位置にあり、

 ★働くことは当然であるものの、私生活上の責任や要望を果たせる環境作り。
 ★仕事と私生活の調和を保ちながら、その能力を最大限に発揮できるサポート体制作り。
 
を目指すことなのです。

【会社から見たWLB】
 
市場競争の激化から利益を縮小させ、リストラをしてもなお業績を圧迫させる要因が多々あります。
このリストラには人員削減も含み、そのことが社員と企業との関係を悪化させ、よく言われていた“会社のために・・・”という会社への忠誠心が変化してきています。
 
経営資源の3要素に『人・物・金』があります。現在は、これに『情報』が加わって4要素とも言われています。この中で最も重要な要素は、言うまでもなく『人』であることはご理解のことと思います。
 
企業にとっては、有能な人材を定着させ、持てる能力をフルに発揮させる環境を整備しなければ『人財』離れを生み、企業そのものが生き残れなくなってきていると言って良いでしょう。

【社員から見たWLB】
 
成果主義人事制度等の導入を背景に、仕事第一主義の考え方を余儀なくされ、また、IT化の進展によって、「いつでもどこでも仕事ができる」といったような、24時間体制を求められるようになりました。
 
技術革新に対応したスキルの向上も当然に求められ、スキルの向上には個々人の学習時間も必要になります。
 
しかし、こういったことは仕事以外の時間が取れない生活を余儀なくされ、「何のために働いているのか分からなくなってきた。」といったストレスを生み出しています。


 
このような視点から、最近の労働市場における会社選びの視点として、「何の仕事がしたいのか」や「どの会社で働くのか」の視点は残るものの、「どこの会社がバランスよく働けるのか。」という視点が、会社選びの選択肢となっています。

 

ワーク・ライフ・バランスに取り組むことは、今実際に働いていらっしゃる社員と、未来の人財獲得の場面、人事労務管理の最大のポイントである、労働力の有効利用によって、能力を最大限に発揮して業績向上に貢献という欠くことのできないテーマとされています。

 


≪何故このような考えが生まれたのでしょうか≫ 


優秀な人材ほど『仕事と私生活・家庭の共存』を望んでいることが明らかになったからです。

 

例えば、長時間労働の視点から見てみましょう。

昨今は、過重労働における精神障害が増加傾向にあります。

 

この過重労働の背景にあるのは、『成果主義人事制度の導入による強烈な業績重視主義』『仕事量に対する人員不足(人財難)』が考えられます。この他にも様々な背景があるでしょう。

 

週平均残業時間が35~60時間の割合は、全雇用者の60%(約3,000万人)にも及ぶと言われています。また、60時間を超える割合は12%(約600万人)です。

長時間労働は様々なものの犠牲の上に成り立っています。

帰宅時間もさることながら、仕事だけではないいわゆる『私生活(家庭責任・教育責任・地域責任)』を果たす余裕が“全くない”といっても過言ではありません。

 

『こんなことで良いのだろうか?』 そのことに会社も社員も気付き始めているのです。

 

もう少し細かく見て行きましょう。

職業生活の各段階を見ます。⇒⇒